社会保険労務士として、企業の社会労働関連の手続き業務や労務に関するコンサルティングに携わるほか、金融機関での年金相談、講師、各メディアでのコメンテーターとしても多岐に活動されている東海林 正昭さん。相続アドバイザー協議会の養成講座での学びや経験がどのように活かされているかについてお話を伺いました。

東海林 正昭さん写真1

顧問先の経営者の方をはじめ、身の回りの知人に至るまで相続に関する正しいアドバイスを提供することで非常に喜んでいただいています。

社会保険労務士法人東海林・旭事務所 会長
東海林 正昭さん
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経営者との対話の中で「相続」の知識の必要性を感じた

社会保険労務士になる前は、メーカーに26年間勤務しており、それまで総務・労務などの業務経験はなかったという東海林さん。会社員時代に取得したいくつかの資格のひとつに社会保険労務士があり、2013年に個人で社会保険労務士事務所を開業しました。現在は個人事務所を変更登記し、社会保険労務士法人の会長として、また労務や年金のプロフェッショナルとして第一線で活躍しています。

そんな東海林さんが相続アドバイザー協議会の養成講座のことを知るきっかけとなったのは個人で社会保険労務士として活動していた頃のこと。仕事で多くの中小企業の経営者と対話をする中で、相続や事業継承などの話題に触れる機会が多く、相続の細かな知識を持つことの必要性を感じていたのだそうです。

野口賢次先生が主宰する相続の学びの場・野口塾で学んでいた東海林さんは、そこで相続アドバイザー協議会の養成講座の存在を知り、受講を決めたのだそう。

もう一度受講しても良いと思える講座内容

実際に講義を受けてみて、相続や贈与に関する法律などの基本に留まらず、遺言、不動産、金銭、保険、信託、成年後見、事業継承、トラブル問題など、非常に幅広い分野で学ぶことができたといいます。

その中でも特に印象に残っているのは相続問題において、相続が「争続」にならないための「心のコンサルティング」の考え方。相続アドバイザーとしての役割や、留意点を解説してもらえたことはとても役立っているのだとか。

「それまで年金に関しての知識はありましたが、相続に関して概略は知っていても専門ではなかったので、野口塾や養成講座で細かく学ぶことができたのは非常に良かったです」と東海林さん。

「改正内容の仕組みの基本についても、ありとあらゆる詳しいアドバイスをいただけました。今はまたその内容も更新されて、講義もレベルアップしていると思うので、もう一度受講してもいいと思うくらいです」と語ってくれました。

細かな相続の知識を提供することが多くの人の喜びに

養成講座を受講した後は、顧問先の経営者の方と話す際に「相続のこともわかります」と話す機会は増え、様々なアドバイスができていると感じているそうです。
「経営者の方の顧問先の士業の方が相続に詳しければいいのですが、全ての方がそうであるとは限りません。そういった時に『こういう事もできますよ』とお伝えすると喜んでいただけます」。
また、東海林さんの友人や活動している町会などの地域コミュニティでも、様々な形で相続の悩みがあった場合に情報を提供する機会も多いとのこと。

そして何よりも、東海林さんご自身が相続に関わった際に、養成講座で培った知識や、またそこでともに学んだ仲間がアドバイスをしてくれたことがとても役に立ったといいます。

東海林さんの奥様が亡くなった後、実のお母様が続いて亡くなってしまったという、ご本人の身の上に起こった相続では、奥様が東海林さんの実母の養子となっていたため、民法上では「養子になった後に生まれた子どもは養子の相続人になれるが、養子になった前に生まれた子どもは相続ができない」ということで、東海林さんと奥様の間に生まれた二人のお子さんは相続ができないのでは、という問題が発生しました。

しかし「直属の子どもの場合は特例があり、お子さんたちは相続を受けることができる」という、深い知識がなくては知り得ない特例の存在を相続アドバイザー協議会の仲間が提起してくれたことで、2人のお子さんはお母様が亡きあとの相続を受けることができたのです。

このような事案は、そう多く発生することではないかもしれませんが、より詳しく踏み込んだ知識の研鑽がなければ知りうることのないケースも相続にはあるということを実感した事例でした。

そして、実際に自分で相続を経験したことは、当事者の立場になって対応策を提案できる強みにも繋がっているのだそうです。

東海林 正昭さん写真2

最後に、東海林さんに養成講座を受講しようか迷っている方へのメッセージを伺ったところ、「相続は奥深いもので、いろいろ勉強しないとわからないことが多いです。多くの方が相続の全てを知り得ません、部分的にはわかっていても細かいところまではわからないこともあります。本を読んでいるだけでは足りないことも多く、しっかり見聞きして学ぶことが大切と感じています。養成講座をはじめ寺子屋、野口塾で一般的な知識よりさらに一歩踏み込んだ事例を一流の講師陣から学ぶことができことは本当に良い経験です。細かい知識の一つひとつを漏らさずに研鑽したことを分け合い、追求し合える仲間たちの存在も大きいです」と笑顔で締めくくってくれました。

東海林 正昭さん

社会保険労務士法人東海林・旭事務所 会長
http://www5e.biglobe.ne.jp/~syoji/

大学卒業後、メーカー勤務を経て1996年東海林社会保険事務所を開業。2013年に社会保険労務士法人東海林・旭事務所に変更、代表就任、2017年には同法人 会長に就任。企業の社会労働関連、労務管理、労務トラブル、年金相談をはじめとした多くの案件に携わる。さらに現在も講師、執筆など多岐に活躍中。