今から20年以上前、一般的な相続では誰に相談すればスムーズに相続手続き全般ができるのかわからない時代でした。
 税理士は税務以外のことがわからない、司法書士は登記以外がわからないという具合に、関係する業務が断片的で相続手続き全般の相談に応じる人がほとんどいませんでした。
 相続に直面してどこから手を付けたらいいのか⁈ 誰に相談したらいいのか⁈ が分からず困っている人の手助けをしたいという思いから有志が集まり、知恵を出し合い議論しながら、幅広い相続の知見に関する講座の開設とネットワーク作りを目指すNPO法人相続アドバイザー協議会ができました。
時は相続というと不動産オーナーなど一部の資産家向けセミナーが多くいわゆる相続税対策が中心で、それに付随して不動産活用や法律問題など各業務は縦割りとなっていました。
 しかし実際の相続では税務、法務のみならず登記、生命保険、金融、年金、遺品整理、相続人の生活設計等々、広く横断的な知識が求められます。
更に相続を扱う者として知識を適時的確に使うためには相続人の感情や思いなど「心」の部分を大切に感じ取るセンスがとても大切でそれは事前対策でも被相続人へのサポートについてなど全く同じことが言えます。
 以上のことから世の中の相続で悩んでいる方に一人でも多く「円満な相続」の実現を目指してサポートできる相続アドバイザーの養成講座を2000年から開始しこれまで約2,800名の方が受講されました。

 いざ相続人の立場になるとその方の本質が表れてきて、時には様々な疑念や意見がぶつかり合います。そんな時は一専門家の知識や経験だけではより満足のいく提案や解決は導けません。その為には同じ価値観を持ったひと同士の協働精神がとても大切になります。当講座終了後、相続実務に必要な各専門家とのネットワークづくりを可能とする相続寺子屋が各地区にあります。(全国15カ所)
 今では相続アドバイザー協議会の理念(心の相続)に共感する会員が年々増え、困っている相続人の手助けを各地で行っています。
 今度は皆さんが、同じ志を持って相続で困っている人の手助けをする番です。
今養成講座の受講を心よりお待ちいたしております。

令和3年10月吉日
相続アドバイザー協議会
理事長 平井利明