カテゴリー : 相続アドバイザー養成講座

5月9日相続アドバイザー養成講座の第5講座が行なわれました。

題目は「借金と相続対策」です。
講師は内藤雄氏(㈱三商)です。

「借金の悩みは人に言えない。
家族に打ち明けることが出来れば解決できるのに」
内藤氏はこのような人を数多くみています。
そして不幸にも亡くなった後、今度は家族が苦しみます。

プラスの財産は相談するところがたくさんあります。
しかし、マイナス(借金)の相続は専門家が少ない。

「借金の相続で適切なアドバイスが出来る人を増やしたい」
内藤氏の想いが込められた講座でした。

相続開始後に相続人が選択出来るのは、
相続放棄 限定承認です。
選択しなければ、自動的に単純承認となり借金を相続します。
借金>資産 の人は選択が人生を左右します。

選択するための壁があります。
時間と財産処分です。
選択出来る期限は亡くなったことを知ってから3カ月です。
また、相続財産を売ったり、壊したりしたら選択出来なくなります。

重要なポイント
3か月の期間で判断できなければ、家庭裁判所で手続することにより期間を伸長することが出来ます。最高1年まで伸ばせると言われています。
期限内に判断出来ない場合、期間伸長は必須の知識です。

家庭裁判所は
”亡くなったことを知ってから3カ月”を
”多額な借金があったことを知ってから3ヵ月”
と柔軟に解釈される傾向があることです。
放棄が受理されても、債権者は放棄が無効であると訴えを起こせるので、受理はしてくれるのです。
銀行等は受理証があれば、損金処理が出来るので訴えを起こすことは少ないようです。
大切なのは”あきらめない”こと。
可能性が少しでもあれば専門家に相談することです。

最後「聴く」ことの大切さの話がありました。
相談されたとき学んだ知識を話したくなります。
そうではなく、じっくりと相談者の話を聴くことが大切です。
悩み、苦しんでいる人に、専門知識を話しても心は開かれません。
相談者の話をじっくり”聴く”ことで相談者が心を開いてくれ、いろいろなことを話してくれるようになります。
相談者は話すことにより、自分自身が自分と向き合うようになります。
そしえt自分で自分の問題に気が付きます。
解答は相談者の心の中にあるのです。
学んだ知識を活かせるのは、相談者との信頼関係が出来、相談者が問題の本質に気がついてからです。

内藤氏の熱い思いが終始伝わってくる講座でした。
ありがとうございます。