カテゴリー : 相続アドバイザー養成講座

5月16日相続アドバイザー養成講座の第6講座が行なわれました。

題目は「相続に活かす、権利を守るための成年後見制度」です。
講師は中野千津香氏(行政書士)です。

講座の前半は制度の説明です。
”知らないとソン。後見制度の概要”というタイトルで始まります。

〇法定後見制度のポイント。
本人の判断能力が衰えたとき、家庭裁判所で後見人等が選任される。
後見人を選任するのは家庭裁判所。(誰でも後見人になれるのではない)
後見には補助、保佐、後見がある。
医師の診断書で申立て区分か決まる。(決定するのは家庭裁判所)
後見人は法律行為を行う。車いすを押したり、食べさせてあげる等の事実行為は出来ない。医療同意も出来ない。
被後見人は選挙権、印鑑証明を失う。

〇任意後見制度のポイント
元気なうちに、自分が判断能力が無くなった場合に備える制度で、後見人になってもらう人と公証役場で契約する。
意思能力が衰えたとき(補助程度)家庭裁判所で後見監督人を選任してもらい任意後見が始まる。
任意後見契約と合わせて、元気な間の財産管理の委任契約や、死亡後の葬儀やお墓の事を頼める死後委任契約も出来る。

制度の概要、誰に相談するかを知っておくことはアドバイザーにとって必須です。
それ以上に必要なことは、後見制度の意義を知ることです。

意義をあらわしているのが、レジメの一番最初の言葉「その人らしく」です。
そのため本人の権利擁護が欠かせません。
権利擁護の意味が後見の仕事を重ねる度に解ってくると言います。

「24時間対応しなければいけな仕事です。
それを覚悟してやっています」
最後に語られた言葉です。
”その人らしく” 生きてもらいたいという中野氏の想いが伝わってくる講座でした。

ありがとうございます。