カテゴリー : 相続アドバイザー養成講座

5月29日相続アドバイザー養成講座の第10講座が行なわれました。

題目は「争族にならないための法律知識」です。
講師は江口正夫氏(弁護士)です。

民法では相続人と相続分が定められています。
これを変えることが出来るのは誰か。
たった一人しかいません。
それは亡くなった方です。

相続で争い家裁へいくとまずは調停を行います。
しかし調停は全員一致でなければまとまりません。
最後は審判官による審判で決まります。

審判官は一切の事情を総合考慮して審判をくだします。
しかし、この審判で決まる内容は民法で定められている相続分です。
審判官といえでも相続分を変えることは出来ないのです。
被相続人は審判官でも変えられない相続分を変えることができる唯一の人なんです。

このことを膚感覚でわかるよう実例を交え説明してもらいました。
生前に何も対策をしなかったため、兄弟姉妹の縁が音を立てて崩れ落ちていった事例です。
相続後ではやれることはほとんどありません。
生前対策(遺言)がいかに重要か。
生前に接する機会が多い相続アドバイザーに求められる役割は大きいです。(弁護士は相続開始前の相談が少ない)

民法通りの相続分で相続が開始すると紛争を生じる可能性がある場合。
「遺言で相続分を修正するのは平等の中に不平等を持ち込むことになる。
でも不公平ではない。
この役割を担うのが相続アドバイザーではないか」
江口氏が私達に託す想いが伝わってくる講座でした。

ありがとうございます。