6月8日相続アドバイザー養成講座の第12・13講座が行なわれました。
第12講座
題目は「相続と事業承継をめぐる問題点」です。
講師は斎藤紀明氏(㈱国土工営)です。
特別な分野であるかのように考えがちな事業承継。
しかし、中小零細企業の事業承継は相続問題の要素が色濃くなります。
そのことが膚感覚でわかる事例を最初に話して頂きました。
事業承継で独特な資産が株式です。
形があるわけでもなく、登記がされているわけでもない実態がつかめない株式。
しかしこの株式を支配出来なければ会社経営は成り立ちません。
そして、換金性が低いにもかかわらず、業績がよいと異常に評価が高くなります。
このことが相続税、遺産分割に支障をきたします。
この解決方法として①種類株の活用、②信託、③事業承継税制、④遺留分に関する民法特例の説明がありました。
②③に関しては使いづらく活用できる会社は限られますが、このような手法があることをクライアントに説明しておくことは不可欠です。
③に関しては税制改正により以前より使いやすくなります。
「何故、提案してくれなかったの」と言われないようにしたいものです。
膨大な範囲に及ぶ事業承継。
しかし、今回の講座で事業承継問題を相続のアドバイザーが取りあ付けると感じた人は少なくないと思います。
ありがとうございます。
第13講座
題目は「相続アドバイザーの役割と留意点」です。
講師は平井利明氏(FP)です。
前半は相続手続の多様性です。
死亡診断書の利用場面。
高額医療費制度の活用。
未支給年金の受取手続。
遺族年金の手続。
遺品整理の重傷性。
車の相続。
等々。
実務でテキパキ処理していきたいものです。
予断ですが
最近間違う人が多い”御霊前”と”御仏前”。
この違いは相続アドバイザーであれば知っておきたいところです。
後半は相続アドバイザーの役割です。
弁護士でなければ有償で法律事務を行うことはできません。
では何が出来るのか。
その疑問を払拭するような事例を話して頂きました。
紛争の部分は弁護士に対処してもらい、平井氏は相談者の心の支えとして様々な役目を担った事例です。
相談者が一番必要としているところをアドバイザーが担えることが理解出来る事例です。
私達には社会的な役割があり、それを果たしていく使命があると思います。
冒頭に述べたSA協議会の理念を実践していることが伝わってくる講座でした。
ありがとうございます。