第55回相続寺子屋「任意売却の現場とは」の報告です。
講師は古越俊介氏(コル・コーポレーション)です。
正に現場のお話でした。
そして任意売却の社会的役割が伝わってきます。
借金で家の売却を迫られている人は、どうすればよいかわからない。
不安が、家族の不仲、うつ、自殺とすすんでいくこともあります。
そうならないよう、次の生活が出来るように債務者を導いてあげる。
債務者から信頼を得て、包み隠さず話してもらい、任せてもらう。
任意売却の一番のポイントだと感じました。
債権者にも競売よりも手取りが多くなることを理解してもらう。
しかし売却に至るまでは様々な問題的が出てきます。
その問題に対処すべきポイントを解りやすく話してくれました。
〇転居先をまず決めることの重要性。
住む場所を確保出来ることの安心感。
また、空き家の方が高く売却出来る。
〇債権者との折衝のポイント。
競売よりも高く売れることを理解してもらう。
仲介会社の存在を担当者に植え付ける。
〇税金の滞納が有る場合の注意点。
抵当権設定より、納期限が前であれば、差押えが抵当権設定より後でも納税債権の方が優先される。
その前後の確認は重要。
〇売買契約における手付金の取り扱い。
手付金は売主に渡さず、仲介会社が預かる。
〇配当計画。
任意売却の要となる。
売却において控除してくれる費用の一覧、目安の資料が掲載されている。
仲介手数料、担保抹消費用 等々。
後順位者への抵当権を消してもらうためのハンコ代。
貴重な資料です。
〇差押が付いている場合の代金決済。
差押えが消えるのは代金決済後2週間くらいかかる。
講座後の質問の多さからも皆さんの感心が高いことがわかります。
債務者と信頼関係を築き任意売買を手掛けている古越氏ならではのお話でした。
ありがとうございます。