カテゴリー : 相続アドバイザー養成講座

7月04日相続アドバイザー養成講座の第17講座が行なわれました。

題目は「相続と測量」です。
講師は高橋一雄氏(土地家屋調査士)です。

この講座で高橋氏が伝えたかったのは「早めの測量」です。
確定測量には相手(隣接者)の同意がいります。
境界線は別名「感情線」(ときどき「勘定線」)とも言われます。
確定測量の大変さを学ぶことで「早めの測量」の重要性がわかります。

”筆界”と”所有権界”の差の説明がありました。
今回の講座で一番難しいところです。

筆界とは公図に書かれている線のことです。
この線は既にある線です。
建前上は隣接地同士の話合では決められません。
法務局が扱っている境界線は全て筆界です。

測量の立会で隣地同士で決めているのは所有権界です。
この所有権界と筆界が許容誤差内であれば、所有権界を筆界として法務局に申請しているのです。
許容誤差以上に違っている場合は、誤差部分を分筆して所有権を移す等適正な処理をしていかないと問題解決にはなりません。

境界紛争の内
筆界を争っている場合は、筆界特定制度、筆界確定訴訟。
所有権界を争っている場合は、判外境界紛争解決制度(ADR)、所有権確認訴訟。
筆界と所有権界の違いを知っておくことは、境界問題を解決していくために重要です。

測量の現場が伝わってくるお話でした。
笑いの中の2時間、測量の大切さを学べました。
ありがとうございます。