2/9特別研修講座報告
投稿日 : 2012年2月9日 | カテゴリー : 特別研修講座他
2月9日に開催された特別研修講座『倫理研修会』の報告です。
講師は平井利明 氏(専務理事)、佐藤治夫 氏( 常務理事)、奈良恒則氏( 顧問弁護士)です。
最初に弁護士会の状況の話がありました。
最近の弁護士合格者は約2,000人。
そのうち400人は就職が出来ない状況です。
業務範囲を確保するため、必然的な流れとして、弁護士法72条の扱いが厳しくなると予測されます。
弁護士法72条の説明の中で印象的な話がありました。
昭和46年の最高裁で述べられた同条の趣旨です。
72条違反は
”依頼者を害する”
だけでなく
”法秩序を害する”
依頼者を害するだけなら、依頼者から同意を取れば許されるかもしれません。
しかし法秩序を害するとなると、同意があっても法が許さないということです。
法秩序を害するという言葉が重く聞こえます。
厳しいお話をしたのも ”法令順守することがお客様のためになる” からです。
相続アドバイザーには”相続人を幸せに導く”という尊い役割があります。
その役割は法律事務ではありません。
お客様の真意を聴き、伝え、円満な相続手続を実現させることです。
法令順守違反でこの役割を果たせなくなるようなことがあってはなりません。
法令順守をし相続アドバイザーの役割を果たしてほしいという願いが3人の講師から伝わってきました。
ありがとうございます。
※法令順守のための実務ポイント
最初にアドバイザーの立場、役割、出来ること、出来ないことを明確にすることです。
依頼者だけでなく、他の相続人に対しても同様です。
立場を明確にすることがお客様のためになります。
出来ない要望をきいてしまうことがないようにしたいものです。