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10/3特別研修講座報告

投稿日 : 2012年10月3日 | カテゴリー : 特別研修講座他
10月3日に開催された特別研修講座『家族信託を活用した相続対』の報告です。
講師は宮田 浩志氏(司法書士)です。

信託とは
財産の所有者(委託者)が、その保有する財産を信頼出来る人(受託者)に預け、誰か(受益者)のために特定の目的に従って財産を管理処分する法律関係をいいます。
字の通り委託者が受託者を「信」じて「託」することが基盤となって成り立つ制度です。
今回は受託者が信託銀行・信託会社ではなく、親族がなるお話です。

この仕組みを利用すると様々な相続問題に対応出来ます。

高齢者が認知症になると資産運用が出来なくなる。
子がない夫婦で夫の財産を妻が相続した後、妻が無くなると妻の兄弟に財産が行く。
障害者の子の親亡き後の問題。
兄弟姉妹の共有不動産の将来の管理運用処分の問題。
等々。

何故これらが解決出来るか。
信託は委託者と受託者の間の契約で自由に財産の運用管理処分が出来るからです。
自由に出来るがゆえに受託者の選択が重要になります。
受託者が自分のために財産を運用してはならないからです。
受託者が暴走しない仕組みづくりも大切です。

宮田氏が最後に言われた言葉が印象的です。
「家族信託は魔法のツールではない。
だから家族信託は絶対ではない。
しかし、コンサルタントとして選択枝の中に必ず入れておく必要がある」

家族の問題を解決するために。
円満な相続を迎えるために。
この手法を提案するコンサルタントはしっかりとした理念が求められます。