カテゴリー : 相続アドバイザー養成講座

6月9日相続アドバイザー養成講座の第12・13講座が行なわれました。

第12講座
「鑑定評価による適正な時価評価」です。
講師は芳賀則人氏(不動産鑑定士)です。

「時価より財産評価基本通達で算定した価格が大幅に高くなっている土地に気が付くこと」

このような土地が5~10%はあるそうです。
20ヶ所土地を所有する地主さんは1~2ヶ所あることになります。
このことを、ほとんどの地主さんは気が付いていません。

それでは、この土地を誰が見つけるか。
相続アドバイザーの役割ではないかと言われました。
(不動産鑑定士は税務署を納得させる書類を作成すのが仕事です)

講座で、このような土地を見つけるためのノウハウを教えて頂きました。
財産基本通達の価格が大幅に時価より高い事例をいくつも紹介されました。
誰が見ても時価より高いと思う土地が時価とイコールで評価されてしまいます。
矛盾を矛盾とせず申告していることがあります。
(また、矛盾が国税不服審判所でも通ってしまうこともあります)

時価より高い評価で申告し多くの税金を払うのを防ぐためには、この矛盾に気が付くことが第一歩です。
生前に気が付けば、資産の組み換え等々、様々な対策がとれます。
相続後に気が付けば、適正な評価で申告し、無駄な税金を支払うことを防げます。
このことが出来るのは地主さんの窓口になれるひとです。

アドバイザーの役割、仕事の方法を気が付かせてもらった講座でした。
ありがとうございます。

第13講座
「相続アドバイザーの役割と留意点」です。
講師は平井利明氏(相続FP)です。

相続アドアイザーで気をつけなければならないコンプライアンスの話をされました。
遺産分割についての指示、説得、交渉は弁護士でなければ出来ません。(弁護士法72条)
法律にかかわることだからです。
アドバイザーは手続をすすめるのが仕事です。

平井氏が遺産分割で初めに各相続人に伝えることは
「遺産分割は相続人同士で決めるのが最善」
ということです。
争いになり、弁護士、裁判所が関与することになると子や孫の代にまで悪い影響を与えます。
遺産の分け方の話はせず、相続争いの愚かさを理解してもらうのです。
このことを理解してもらうのが相続アドバイザーの仕事だと言われました。
これは法律問題ではありませんから弁護士法72条は関係しません。

相続手続の一覧を示し、説明されました。様々な手続があります。
細かな手続を、きっちりと丁寧にアドバイスすることが肝要です。
お客様から信頼を得ることになります。

相続が発生すると
「何をどうすればよいか」
「どこに相談すればよいか」
相続が発生した人の悩みです。
その悩みをワンストップで対応し、各専門家につなげることが出来る本物のネットワークを持つことが大切だと言われました。

相続アドバイザーの役割、仕事のやり方を見い出すため役立つ講座でした。
ありがとうございます。