第29SA養成講座を終えた受講生の声

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2月11日(火)第29期相続アドバイザー養成講座が終了しました。
受講された方々の声です。

〇相浦 圭太氏(税理士)の感想です。

私は4年ほど前に一度、相続アドバイザー養成講座(第17期)を受講しました。その時の受講動機は、とにかく相続のテクニックを学びに行こうというものでした。
最初の第一講座。現在の第一講座と変わらず野口先生がお話しされました。テクニックを学ぼうとだけの思いで臨んだ私には衝撃が走りました。皆様もそのように少なからず感じたところがあるのではないでしょうか。争いのない相続を目指すことが相続人の方々にとって最善の策であり、目指すべきところであると聞かされた時は、なんだか恥ずかしくなりました。その後の講義もレベルが高く、まだまだ実践が少ない私にとってはかなり高度でしたが、何とかかろうじて最後まで聞けたというものでした。全ての講義が一貫して、「心」の相続というものが根底にあり、相続に対する考え方が変わりました。

あの衝撃の養成講座から4年ほどたったいま、少しは経験を積み、現場を見てきた自分の知識の再確認をと思い、二度目の養成講座を受講しました。今回も変わらずどの講座も「心」ある高度な知識と経験のお話が聞けるとともに、どんどん新しくなっていく相続事情に触れ、しっかり学んでいかないと古い情報でアドバイスしてしまう怖さも感じました。

「頭の中を新しくしていくことを止めてはいけない。」私の仕事は商品を売ることはありませんが、極端な事を言えば情報や経験を売る仕事だと思っています。商品こそ仕入れることはありませんが、新しい情報を仕入れ続けないと持ってる情報は不良在庫となり、お客様に御迷惑をお掛けすることになります。常に新鮮な情報を仕入れるという事が大事だと思います。私の仕入れ方はまだまだ不十分ですが、それを心掛けなければと再確認することができました。

また、養成講座を通じて、もう一つ大事なことを確認することができました。それは講座で得た知識を、実践して経験することです。
知識とセンスで良いアイデアは生まれますが、それだけでは「気づき」は生まれず、経験をとおして「気づき」が生まれると、どなたかの言葉でありました。つくづくそのとおりだなと、日々の仕事で気づかされます。幸い私の仕事では、実践の場があります。難しい問題にも多いに取り組んでいきたいと改めて思いました。
頭の中を常に新しく保つために勉強を続け、様々な経験を通じてよい「気づき」ができるように、今後も相続アドバイザー協議会の皆様と切磋琢磨できればと考えております。

大雪に見舞われたり、いろいろトラブルもありましたが、協議会の皆様のサポートのおかげで無事に受講することができました。今後ともより一層ご指導のほどよろしくお願い致します。有難うございました!

〇今村公治氏(弁護士)の感想です。

私は,所属事務所が相続分野に力を入れていること,私自身も相続分野への関心が強かったことから,相続アドバイザー(SA)養成講座に以前から興味がありました。そんな中,第23期SA,第28期SAの先輩から,「相続問題に真剣に取り組むのなら,法律以外の勉強もしたほうがよい。SA養成講座は弁護士業務にもとても役に立つ。」と勧められ,私は今回受講を決意しました。

講師の先生方はみな,自らの実務経験をもとに事例を使って説明してくださいました。そのため,初めて聞く分野の話であっても,とてもわかりやすい説明でした。様々な業種の先生方の話を伺い,相続問題を円満解決するには,幅広い分野の知識,経験,そしてネットワークが必要であることを,改めて強く感じました。

また,運営の方々が,毎朝明るく挨拶してくださったり,飴やマスクを配布してくださったり,こまめに休憩を入れてくださるなど,細かい気遣いをしてくださったおかげで,8日間の講座をリラックスして過ごすことができました。

SA養成講座を勧めてくれた先輩の話どおり,本当によい学びの場,よい出会いの場でした。この場で学んだことを消化吸収し,この場で出会った方々とのネットワークを大切にし,より広い視点から相続トラブルを解決していきたいと思います。

講師の先生方,運営の方々,貴重な8日間を本当にありがとうございました。今後とも宜しくお願い申し上げます。

〇矢野重明氏(税理士)の感想です。

私は、資産税関連の仕事に興味があり、独立開業(平成26年1月から)後も将来に渡って携わって行きたいと考えておりました。そんな折、お付き合いのある不動産鑑定士からこの講座の受講を薦められ、今回思い切って参加することにしました。
これまでも、相続関連の仕事の経験はありましたが、今回の受講を通して、私が相続関連の仕事に対して持っていた感覚は大きく覆されました。税理士の立場からすると、所得税法、相続税法、財産評価基本通達などの税法の規定及びそれに関連する民法の規定に精通することが職業会計人として必要なことであり、日々の勉強も当然税法や民法が中心になります。しかし、税法の規定は範囲が広く複雑で、毎年目まぐるしく制度が変わり、また、不服申し立てや裁判などによって新しい判断がされる場合などもあり、全ての規定や解釈を把握することは難しいのが現状です。このような状況の中で、税理士仲間での勉強会も税法が中心であり、まだまだ未熟な私は、そのスキルを補うためには勉強しかないと考えていました。そのため、相続に対する視点が極端に狭くなり(税法分野)、相続全体を把握することができていなかったことを、改めて気付かされました。完全に頭でっかちになっていました。

第1講の野口先生をはじめどの先生方も、知識はもちろんのこと実際の経験に裏付けされたお話を聞かせて頂き相続の現場を疑似体験しているような感覚を持ちました。また、特に福田先生の財産コンサルには強い衝撃と感動を受けたのを思い出します。ただ、全ての先生方から共通して次のことを教えられたように思います。①人の生死に携わり報酬をもらうことができる人は、多くの経験とその経験により培われた人間性を有していること、②多くの経験があってはじめて相続問題の解決はできるということ、③仕事に対する価値観を共有できる他分野のパートナーを多く持つということ(これは自分の人間性を磨けば、周りに同じような価値観を持つ人間が集まってくるのかもしれません。)、です。

私は、これからの相続の仕事に対する姿勢が変わると思います。今後は、より多くの現場に立ち会うにはどうすればいいのかを考え(仕事の大小は関係ない。悩みを抱えている相談者の話を聞き、その解決方法を考えることが重要。)、また巡り合った相続案件に対しては、第1に今回学んだ「相続アドバイザー」の立場として問題点を見つけてその解決にあたり、その中で税理士としての知識を活かしていければ良いと思っています。
全20講座の各先生方、本当にありがとうございました。

〇宮本 真徳氏(大分財産コンサル(株))の感想です。

・はじめに
私は大分県大分市で不動産業を専門とする大分財産コンサル株式会社に勤務しています。
代表取締役である父は第20期相続アドバイザー養成講座の受講生で、相続アドバイザー協議会認定会員です。

・受講のきっかけ
大分県内を中心に相続セミナーを開催し、相続に関する相談に同行することで、相続問題に接する機会が増えていました。私も相談内容をお聞きするだけでなく、「円満相続のお手伝いをしたい」と思うようになり養成講座を受講させて頂きました。

・全20講座を受講して
41時間にも及ぶ講座は、相続の基本から法律や税金、また実際の相談事例・紛争事例、相続アドバイザーとしてできること・してはいけないこと等あらゆる角度から学ぶことができました。
全ての講座が実務に生かせるよう配慮されており、毎講座が目から鱗が落ちる内容でした。
また、事業の相続、事業承継に向けた対策についての講座は私自身の将来に必須の内容となっており、これから実際に準備し取り組んでいきたいと思っております。
講座毎に配られたレジュメはこれからの実務の教科書として再度熟読していきたい思います。
受講を終えて、さらに相続について学びたい意欲が湧いてきました。

〇垂井美紀氏(司法書士)の感想です。

現在私の勤務する司法書士事務所には、不動産の名義を変更するため、依頼者が日々訪れます。依頼の多くは、一般的な不動産登記に関する内容ですが、税金関係や不動産の財産以外の名義の変更の質問、親族関係の悩み等、こと相続に関しては、広範な内容の相談を受けることがあります。「依頼者の相談に対し、他の専門家の業務とは抵触しない範囲で、依頼者の『困った』に応えることができるようになりたい」。相談者のよき窓口となるため、自分なりに相続を包括的に勉強をしていましたが、もっと深く勉強のできる場を求めるようになっていました。

昨年末、相続アドバイザー協議会の理事で弁護士の奈良先生から、年明けより始まる本講座の開催について伺いました。「受講科目内容が豊富な上、休日を使い集中して受講ができる!」。資料を手にし、やる気いっぱいで開講にのぞみました。

受講中2度の大雪に見舞われたものの、充実した講義を聞きたくて、受講会場へ熱心に通いました。相続に重要な税金の分野について必要な部分がきめ細かくフォローしてある上、民法(特に親族法)、測量関係や家族信託等、相続に関する周辺知識を深められる講座が多いと感じました。また、相続アドバイザーとしての責任と留意点について、講義の中でも繰り返し換気されていましたが、現場で依頼者と対応していく上でトラブルを起こさないためにも、とてもよい内容だったと思います。

短期間の中で、講義を受ける中で志を同じくする仲間もできました。70名の受講生が同期生となると聞きましたが、今後交流会の予定等あるとのことで楽しみにしています。本講座を通じて学んだことを実践に生かしながら研鑽を重ね、講座を通じて得たネットワークを通じ、依頼者に喜ばれる相続アドバイザーになりたいと思っています。

〇石川高雄氏(行政書士)の感想です。

想いを伝える…
想いを受け取る…
相続はここから始まるのかもしれない。

SA養成講座の終了直後、私の心にはこのような考えが芽生えました。民法の規定する「相続は、死亡によって開始する」という乾いた条文だけでは、相続を語ることができないということに気付かされたのです。

私は、行政書士として、遺言書の起案作成の他、相続人の調査から相続財産の名義変更(不動産を除く)に至るまで、相続全般を事務所の主力業務としてきました。そのため、相続に関する知識や経験は、少なからず有しているつもりでしたが、本講座を受講するにつれ、それらの知識などは、あくまで“行政書士として”の枠に留まるものであったと感じるようになっていきました。

とくに、測量、鑑定、取引など不動産についての講座は、自分の視野を広げる大きな足掛かりとなりました。もちろん、その他全ての講座についても、講師の先生の実務体験や法律と実状の齟齬などを丁寧にお話いただき、目からウロコとはまさにこのことでした。

ところで、本講座の魅力は、何といっても「生の講座」ということに尽きるでしょう。DVDなどの映像や音声で伝えることができるのは、一般的な情報に過ぎません。より深い知識や相続に対する理念などは、目の前で見て、聞いてこそ吸収できるものだと身を持って感じました。

このような実務家・専門家のスペシャリストの見解を一度に聞く機会は、一生のうちにそう幾度もありません。そこで、私は、自らが相続業務する上で気になる点などを、ほぼ毎回、ご担当の先生に対し質問をさせていただきました。疑問点や不明点を気軽に伺うことができるということも、本講座の大きな利点といえます。

ちなみに、今回は、短期集中特別講座ということもあり、札幌から大分まで全国各地の方々と名刺交換をさせていただき、お知り合いになることができました。計8日間という短い期間ながら、個人事務所で、かつ、開業間もない私にとって、たいへん貴重な体験となりました。

さて、相続という言葉には、元来、受け継ぐという意味がありますが、どんなに多くの相続財産を承継できたとしても、相続争いを残してしてしまっては本末転倒です。

想いを「伝え」、想いを「受け取る」。これが相続の始まりとするならば、私は行政書士として、生前からその想いを「つなぐ」役割を担っていこう!SA養成講座を受講し相続について改めて考える中で、この結論にたどり着きました。今後は、相続アドバイザーの感覚を軸に各種専門家とのネットワークを活用し、そのご家族の幸せを一緒に探りながら、心の相続ができるよう精一杯サポートしていく所存でおります。

結びに―
SA養成講座をご紹介いただきました山内先生、各講座をご担当された先生方、そして、ご一緒させていただいた受講生の方々に対し、厚く御礼申し上げ上げます。